巣鴨餃子のお客様とメールをやりとりさせていただいた時の話。普段なかなか巣鴨に行けないので、ぜひメルマガで巣鴨を紹介してほしいとのこと。なるほど、ではぜひやらせて頂きましょう。ということで巣鴨の案内人として巣鴨の現状や未来、そして、それらを支え日々頑張っている皆様を紹介していきます。
皆さまはズボンの購入時に何か困った経験はありませんでしょうか？
若い時はともかく、年齢を重ね、体型の変化が生じてくると、自分にぴったりな「運命のズボン」に出会うのが難しくなりますよね。この運命のズボンに合う方法を教えてくれたのが、「巣鴨で1番のズボン屋」を経営している松宮初枝さんです。
松宮さんは「ズボンは生活のクオリティを左右するもの。私たちはお客様と運命のズボンをつなげていくために、日々頑張っています」と誇らしくおっしゃっていました。
「ズボンを通じてお年寄りの生活のクオリティを保つこと」、松宮さんのこの想いに思わず胸を打たれました。
松宮さんと巣鴨で1番のズボン屋の店頭にて
今回、ご紹介させていただくのは、巣鴨地蔵通り商店街の入り口にある巣鴨で1番のズボン屋の代表・松宮初枝さんです。普段は店頭で「こんにちは〜」と挨拶し合うことのみに留まっていましたが、今回の取材で初めて店に入らせて頂きました。結論から言うと、顧客目線に立った素晴らしいお店です。
このズボン屋は巣鴨で店を構えて40年（なんと、私と同い年！笑）。現在は、松宮さんと娘さん、二人三脚で運営されています。コロナ禍前は、同じ場所に二つの店舗がありました。しかし、コロナの影響で客数が減り、存続の危機に直面し、一つの店舗を閉めざる得ませんでした。しかし、松宮さんは挫けませんでした。
なんとか雇用を維持したい、なんとか仕入れ先の地方の小さい工場を守りたい、なんとか代々続けてきたこのズボン屋のシャッターを降ろしたくない、様々な思いを込めて松宮さんとお娘さんが経営の立て直しに取り組みました。
取り組み1：お客様に来店頂かずにヒアリングだけで最適なズボンを提案する工夫
1つ目の工夫は来店いただかずに最適なズボンを提案する方法を取り入れたことです。コロナ禍に直面し、直接ご来店いただけない方や介護施設にいる母親に会いに行けないというお客様が増えました。特に介護施設にいる母親に会いに行けず、ズボンの寸法が取れないという課題を感じているお客様が多くなったそうです。これを解消するために、松宮さんは「ズボンの選び方の案内シート」を作成されたとのこと。お客様にこの案内シートを送付し、ご自身でズボンを選んでいただき、店に電話して注文していただくという流れの運用に変更されたのです。また、どうしても案内シートのみでは解消できない疑問は電話越しに相談に応じる形で最適なズボンを提案されるスタイルをとりました。店舗からお客様もしくは介護施設にいるお客様に直接発送できのみではなく、松宮さんのコンサルティングの付加価値が追加され、このサービスは大好評とのことです。
取り組み２：店内をバリアフリー設計に変更。年寄りに優しい試着室を実現
２つ目は、店内をバリアフリーにリフォームしたことです。コロナ禍前はお客様で賑わっていたため、店舗をなかなか改装することができませんでした。しかし、コロナ禍になり、逆境に立たされた中、ずっとずっとお年寄りに優しい試着室に改装したかった松宮さんは、思い切って1ヶ月間をかけて店内を改装されました。車椅子でご来店いただくお客様にも優しい店になりました。
「手すりと椅子を完備、段差がないので転びにくく車椅子のままでも入室できる形にしました。なんとかおばあちゃんたちに安全安心に試着を楽しんでもらいたい！！」
松宮さんの娘、店長の尾崎朋子さんがとても嬉しそうにおっしゃっていました。
巣鴨で1番のズボン屋
自慢の商品を説明してくれた松宮さん
逆境に立たされてもなお、これまで支えてくれた巣鴨のお客様や従業員、地方の仕入れ先パートナーの方々を守りたい。この想いでたくさんの工夫をされ、経営を立て直された松宮さんの話を伺い純粋に感動しました。インタビューをさせていただいた身ではありますが、人生の大先輩から私に対するエールだったんじゃないか、と勝手に感じております。
最後に、なぜ「巣鴨で1番のズボン屋」という名前にされたのかを尾崎さんに伺いました。尾崎さんは快く答えを教えてくれましたが、ここではあえて教えません（笑）。ぜひ一度巣鴨にきて頂き、直接、松宮さんや尾崎さんに聞いてみてくださいね。
松宮さん、尾崎さん、ありがとうございました！
【巣鴨で1番のズボン屋公式サイト】
https://www.sunmatsumiya.com/
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