今日、清緑園の近くにある幼稚園で、何かイベントがあったのだろうか。ランチタイム、園児とそのご家族が、次々とお店に来てくださった。
「あ、こんにちは!」
「○○ちゃんだ!」
「皆さんも来ていたんですね」
店内のあちらこちらで挨拶が交わされる。幼稚園で一緒に過ごしている子どもたちが、今度は清緑園で顔を合わせる。偶然なのだろうけれど、皆さんが自然とここに集まってくれたことが、なんだか嬉しかった。
清緑園は、この子たちが生まれる前から、この場所で営業している。ご家族と一緒に来る子どもたちの姿を見ながら、私たちもその成長を見守ってきた。
そして今では、親御さんが注文するのを待たずに、小さな手が上がる。
「海老せんべいを食べたい!」
「焼餃子を食べたい!」
自分の食べたいものを、ちゃんと自分で伝えてくれる。その光景を見るたびに、心から嬉しくなる。清緑園に来れば何が食べられるのか、この子たちはもう知っているのだ。
毎日、料理を作って、お客様を迎えて、片づける。忙しいと、目の前の仕事をこなすだけで一日が終わってしまう。でも、その繰り返しの中で、誰かの記憶に少しずつ、お店の味が残っていく。子どもたちの声を聞いて、今日はそのことを実感した。
この子たちが大きくなったとき、清緑園のことを覚えていてくれるだろうか。「小さい頃、家族でよく行ったよね」と、ふと思い出してくれたら嬉しい。
一方で、ふと、もしこの店がなくなったら、あの小さな手を挙げる場所も一つなくなるのだと思った。そう考えると、少し寂しくなった。
考えすぎかもしれない。けれど、長くここでお店を続けてきた私には、そう思わずにいられなかった。
コメント