栄養顧問のためになる話

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秋の味覚「梨」で身体に潤いを

   秋の訪れを感じさせてくれる果物、梨。みずみずしくシャリシャリとした食感と、口いっぱいに広がる上品な甘さが魅力です。栄養学、薬膳の観点からも、季節の変わり目の健康づくりに取り入れたい果物です。

   ■ 栄養学から見た梨の健康効果梨は約88%が水分で、汗をかきやすい季節の水分補給に役立ちます。また、カリウムを含み、体内の余分なナトリウムの排出を促す働きがありますので血圧が気になる方にうってつけ。他にも食物繊維も含まれており、腸内環境を整え、便通を促すための一助となります。

   梨の甘さは、果糖やブドウ糖などの糖類によるものです。糖質は身体を動かすための大切なエネルギー源。ただし、梨だけで必要な栄養素をすべて補えるわけではありません。野菜や豆類、肉、魚などと組み合わせ、バランスのよい食事を心がけましょう。

   ■ 薬膳から見た梨の働き

   薬膳の基礎となる中医学では、梨は身体に潤いを与え、乾燥による不調を和らげる食材として知られています。特に、空気が乾燥し始める秋は、喉や鼻の乾燥、空咳などが気になりやすい季節です。このような時期に、梨のみずみずしさを生かして食事に取り入れることは、季節に応じた養生の一つと考えられています。

   また、薬膳では梨は身体を冷やす性質を持つ食材とされます。冷えが気になる方や胃腸が弱い方は、一度にたくさん食べず、体調に合わせて取り入れましょう。

   ■ 旬の梨を楽しむ、おすすめの食べ方

   まずは、旬の梨をそのまま味わい、みずみずしさを楽しんでみましょう。少し趣向を変えるなら、梨と大根のサラダがおすすめです。細切りにした梨と大根を合わせ、酢と少量のオリーブ油で和えれば、さっぱりとした副菜になります。梨の甘みと大根の食感が調和し、肉や魚料理にもよく合います。

   肌寒い日には、梨のコンポートもおすすめです。梨を薄切りにして少量の水でやわらかく煮るだけで、温かく食べやすい一品になります。好みで生姜を少量加えれば、香りも楽しめます。加熱することで生の梨とは違った食感になり、食べ方の幅も広がります。

  ■ 旬の恵みを毎日の健康づくりに

   健康づくりでは、栄養素の働きを知ることに加え、季節や自分の体調に目を向けることも大切です。梨は食べるだけで病気を予防したり、症状を治したりする食品ではありませんが、水分や食物繊維などを補える季節の恵みです。

  栄養学と薬膳、それぞれの視点を日々の食生活に生かしながら、旬の梨を生でも加熱してもおいしく味わい、秋の身体をいたわってみませんか。

 レンジで作る梨のコンポート

【材料】

  • 梨:1個
  • 水:大さじ2
  • レモン汁:小さじ1
  • 砂糖:大さじ1

【作り方】

  1. 梨の皮をむき、芯を取り、薄切りにする。
  2. 耐熱容器に梨、水、レモン汁、好みで砂糖を入れる。
  3. ふんわりラップをかけ、電子レンジ600Wで3分加熱する。様子を見ながら1〜2分追加し、やわらかくなれば完成。

冷える日や、やわらかい果物を食べたいときにぴったり。薬膳では、梨は乾燥が気になる秋の養生に用いられる食材です。

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