栄養顧問のためになる話

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森の妖精、きのこで秋の食卓を豊かに

   秋の森にひっそりと顔を出すきのこ。西洋では「森の妖精」とも呼ばれ、童話や絵本の中でも、幻想的な森の風景を彩る存在として親しまれています。ころんとした形や愛らしい姿は、見ているだけでも楽しいもの。食卓では、秋の訪れを感じさせてくれる味覚の一つです。

 

   〇きのこの旬は秋。香りとうま味を楽しもう

 

   天然のきのこは、秋に旬を迎える種類が多く、まつたけやなめこ、天然のしいたけなど、それぞれに異なる香りや食感が楽しめます。しいたけは春と秋に発生するものもあり、種類によって旬が異なります。一方、えのきたけ、ぶなしめじ、まいたけ、エリンギなど、店頭でおなじみの栽培きのこは、一年を通して手に入れることができます。

 

   きのこの魅力は、独特の香りや歯ごたえだけではありません。うま味成分も含まれているため、料理のおいしさを引き立ててくれます。数種類を組み合わせると、味わいも食感も豊かになります。

 

   〇低カロリーで、食物繊維やビタミンも豊富

 

   きのこは水分が多く、エネルギーが低い一方、食物繊維を含んでいます。食物繊維は便通を整え、腸内環境を健やかに保つために役立つ栄養素です。また、ビタミンB群は糖質や脂質などの代謝を助け、ビタミンDはカルシウムの吸収を促し、骨の健康を支えます。カリウムなどのミネラルも含まれています。

 

   ただし、含まれる栄養素の量は種類によって異なります。きのこだけで健康を保てるわけではありませんが、野菜や豆類、魚、肉などと組み合わせることで、食事全体の栄養バランスを整えやすくなります。

 

   〇価格が安定している栽培きのこは、家計の味方

 

   物価上昇が気になる毎日ですが、栽培きのこは生産技術の進歩により、年間を通して安定的に供給されやすい食材です。もちろん価格は品目や時期によって変わりますが、比較的手頃な価格で購入しやすく、日々の献立に取り入れやすいのがうれしいところです。

 

   みそ汁やスープの具にする、肉や魚と一緒に炒める、炊き込みご飯にするなど、使い方もさまざま。数種類をまとめて調理すれば、手軽に料理のかさを増やし、うま味もプラスできます。私のおすすめは、フライパンで素焼きしただけのきのこを塩とオリーブオイルでいただくこと。旨みが凝縮して独特の歯ごたえも愉しめますよ。ぜひお試しください。

 

   秋の深まりを感じるこの季節、きのこを一種類だけでなく、いろいろ組み合わせてみませんか。森の妖精から届いた秋の恵みを、毎日の食卓でおいしく、賢く楽しみましょう。

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