清緑園は今年も元旦休業だけで、2日から通常営業を開始しました。多くのお客様がご来店し、常連客が帰り際に「明けましておめでとうございます」に加え、「営業してくれて助かったよ」と言ってくださいました。
人の役に立てたことがとても嬉しい気持ちにさせ、「飲食業をやってよかった」と思った瞬間でした。同じ日に大学時代の友人一家が横浜から来てくれました。お互い忙しく、ちょうど一年ぶりの再会です。友人は、思いがけないことを言い出しました。飲食業をやりたいと、アドバイスを求めてきたのです。私はちょっと考え「飲食業で起業するな」と答えました。
「飲食業をやってよかった」と「飲食業で起業するな」。一見矛盾しているように思えます。しかし中国には、こういう言い伝えがあります。「誰かを恨むなら、飲食業をやらせればいい」。この言い伝えは、飲食業の大変さをよく表しているのではないでしょうか。
飲食業で起業するのは、比較的簡単そうに見えます。居抜きの店舗があれば、シェフを雇ってそのまま引き継いで開店できますが、問題はその後です。
店を知ってもらうまで毎日お客様が少ない状況が続き、この寂しさに耐えられるか?
朝早く夜遅くまで、休みなしで続く生活に耐えられるか?
自分には調理の技術はなく、シェフを雇い、皆がずっと働いてもらうために心労を重ねることが多い。この人間関係の悩みに耐えられるか?
周りの友人がキャンプに行ったり、旅行に行ったりする時期、自分はずっと店に立っていなければならない。この虚しさに耐えられるか?
店をオープンするのは比較的簡単ですが、その後続けていく覚悟が必要です。覚悟とは、情熱と体力と忍耐の持続です。これを考えるとどうしても「飲食業で起業するな」と強く言ってしまうのです。
私は飲食業を続けていますし、冷凍餃子の小売業を拡大しようと努めています。最初は右も左も分からず、何度も心が折れそうになりました。それでも清緑園を続けてきたのは、お客様からの「ありがとう」の一言が支えだったからです。私は飲食業を通じて、多くのお客様と人のつながりを実感でき、優しさを感じてきました。
清緑園を開店して間もなく11年目を迎えます。感謝の気持ちを噛みしめながら、今年もまた飲食業に励みたいと思います。
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