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信用と信頼、どっちが先?

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  「ニワトリが先か、卵が先か?」という古くからの論争があります。これを思い出させるような出来事をつい最近、体験しました。

   「信頼するから信用が生まれるのか、それとも信用があるから信頼するのか」。そう思ってしばし考えました。

   9月24日、高岩寺の大祭で巣鴨地蔵通り商店街は、大勢の人々でにぎわいました。私のお店の清緑園にも、多くの方々が来訪してきました。午後2時ごろ、一人のおじいちゃんが来店し、回鍋肉定食を注文しました。食べ終わって会計時になると落ち着かない様子で、テーブルを上下に見渡し、何かを探しているようでした。

    しばらくしてレジに近づき、財布を無くしたこと、おそらく都電に忘れてきたのではないかと申し出てきました。大抵のお客様は携帯を置いてお金を取りに行ったり、顔見知りのお客様の場合は「次回に払う」という対応をしますが、このおじいちゃんは初めてのお客様です。携帯も持っていないし、さてどうしたものか。

    おじいちゃんは、申し訳ないとしきりに謝りながら困惑した表情がありありでした。

    この様子を見ているうち、私はおじいちゃんをすっかり信用してしまいました。きっといつか支払いに来てくれると信頼し、「またの機会に、お代をお支払いいただければいいですよ」と伝えました。

    ところがその日の夕方、おじいちゃんが戻ってきたのです。話を聞くと、財布を都電の荒川車庫前駅で落としたらしく、都電の事務所で保管していたことが判明。無事に財布を取り戻し、お代を支払うため真っ直ぐにお店に戻ってきたとのことでした。

  「よかった、よかった」。私たちは一緒に喜び、おじいちゃんのお顔を見て言葉を聞いているうち、信頼関係ができたことを実感しました。

    この「事件」があってから私はしばらく「信頼するから信用が生まれるのか、それとも信用があるから信頼するのか?」ということを考えていました。そして私たち商人は、お客様を信頼するという気持ちが大切であるとの考えに行き着きました。今回はその信頼が、美しい花を咲かせたことを身をもって体験したいい出来事でした。

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