栄養顧問のためになる話

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たんぱく質を学ぼう

 巣鴨餃子の顧問管理栄養士、江副貴子です。

 そもそも、なぜたんぱく質は必要なのでしょうか。たんぱく質は、筋肉を作るだけではなく、臓器や皮膚など、あらゆるパーツがたんぱく質からできており、生命を維持する様々な機能に関わっています。

 

 たんぱく質とは、アミノ酸がペプチド結合でつながったものです。

 体内で分解されると、たんぱく質はアミノ酸になり、これらはアミノ酸プールとして体内に蓄積されます。アミノ酸プールのアミノ酸は一定に保たれており、食事からのたんぱく質摂取が不足すると、体内のたんぱく質を分解しながら必要な量のアミノ酸を確保します。結論として、たんぱく質が不足すると、筋肉が分解されたんぱく質を補充しようとするため、筋肉量が減少することになります。

 たんぱく質は、多くの体の成分を形成しますが、各臓器や酵素、ホルモンなどはたんぱく質だけでできているわけではないため、他の栄養素も必要です。

 日頃の食生活では、たんぱく質不足を避けるために、偏った食生活にならないよう、様々な食品を組み合わせて栄養バランスのとれた食事を心がけましょう。

 以下に、たんぱく質の主な働きを4つにまとめました。

 ① 体の構成成分になる

 ・筋肉や内臓、血液、皮膚、髪、骨などはたんぱく質でできています。

 ② ホルモンや酵素、抗体の材料になる

 ・ホルモンやアミラーゼなど、食べ物の消化吸収や代謝を助ける酵素、ウイルスや細菌から体を守る抗体もたんぱく質からできています。

 ③ 物質の運搬や情報の伝達をする

 ・ドーパミンやセロトニンなど、達成感や幸福感をもたらす神経伝達物質もアミノ酸から合成されます。そのため、たんぱく質不足は睡眠や気分に影響を及ぼします。

 ④ エネルギー源になる

 ・たんぱく質は、炭水化物や脂質と同様にエネルギー源となります。

※毎食約100gのたんぱく質食材を摂取することで、たんぱく質不足を防げます。魚、肉、豆、卵などのたんぱく質食材を毎食摂ることを推奨します。

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