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鍋包肉(グオバオロウ)

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   先日、弊社の顧問と食事をする機会がありました。「ガチ中華を食べたい」というリクエストがあったため、中国東北料理の店に連れて行きました。

   メニューを眺めていると、「鍋包肉(グオバオロウ)」の写真が目に入りました。この料理は私の大好物で、迷わず注文し、顧問にも勧めたところ、大絶賛でした。

   簡単に鍋包肉についてご紹介しましょう。鍋包肉は中国東北料理(特にハルビン発祥)の代表的な料理で、薄切りにした豚肉に衣をつけて揚げ、甘酸っぱいタレ(酢・砂糖・醤油など)で絡めたものです。外はサクッとしていて、中はジューシー。この食感、そしてこの味、本当にたまらない一品です。

   鍋包肉の調理方法は地域によって異なります。お店でよく食べるのは、酢・醤油・砂糖を使った甘酸っぱいタレのものですが、私が最初に食べた鍋包肉は、ケチャップと砂糖で作ったタレでした。そして、それを作ってくれたのが、私の父でした。

   高校時代、私は寮生活を送っていました。毎週日曜日の午後だけ家に帰ることができました。その数時間は、私にとって特別な時間でした。家に帰ると、父は決まって鍋包肉を作ってくれました。ケチャップと砂糖を使った甘めの味付けで、私は「赤い鍋包肉」と呼んでいました。

   鍋に油を注ぎ、薄切りにした豚肉をじゅわっと揚げる音。甘酸っぱいタレの香りがキッチンいっぱいに広がる。できたての鍋包肉を、父は「熱いうちに食え」と言いながら皿に盛ってくれる。私は白ご飯の上にのせて、ハフハフと頬張る。甘酸っぱくて、ほんのりとケチャップの懐かしい味がする。それが、私の「父の味」でした。

   皆さんは、ある料理を食べたときに、その料理を作ってくれた人のことを思い出すことはありませんか?私にとって、「水餃子」はお婆ちゃん、「韭菜盒子(ニラパイ)」はお母さん、「紅焼肉(角煮)」は伯母(母の姉)、「西紅柿炒雞蛋(トマトと玉子炒め)」は叔母(父の妹)を思い出す味です。

  清緑園の味、そして水餃子の味も、誰かの記憶に残る味になってほしい。そんな思いを込めて、今日も心を込めて作っています。

 

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