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トマトサラダ

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   仕事が終わった後、週に二回はお気に入りの居酒屋に足を運ぶのが私のささやかな楽しみです。あまりお酒は飲めませんが、店主の温かい笑顔と居心地の良い雰囲気、美味しい料理が私の元気の源となっています。

   そんな私が最初に注文するのが、いつも「トマトサラダ」です。冷やされたトマトのスライスを口に運ぶと、ひんやりとした感触と甘酸っぱい味わいが広がり、一日の疲れがスッと消えていくような気がします。

    トマトの食べ方で、日本と中国では違った習慣があります。日本では、トマトに塩を少し振りかけて食べるのが一般的です。その塩味がトマトの自然な甘みを引き立て、シンプルながらも奥深い味わいを楽しむことができます。一方で中国では、トマトに白糖をかけて食べる習慣があります。甘酸っぱいトマトにさらに甘みが加わり、デザートのような感覚で味わうことができるのです。

   私が子供の頃、食卓に並ぶトマトスライスにはよく白糖がかかっていました。甘いものが大好きだった私は、トマトをパクパクと食べ、最後にお皿に残ったトマトの汁を一気に飲むのが何よりの楽しみでした。

   そのトマトは、お婆ちゃんが育てた「沙瓤西紅柿」という特別な種類でした。通常のトマトより果肉が柔らかく、ほろほろとした食感が特徴です。お婆ちゃんの畑で採れたトマトを冷たい井戸水に浸し、冷たくなった頃に一口食べて、そのまま白糖をかけながらトマトを丸ごと食べるのが最高でした。

   今では、この種類のトマトを食べることが難しくなったため、その味は私の記憶の中でますます輝きを増しています。大人になった今もトマトが大好きですが、味付けは白糖から塩に変わりました。

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