私は餃子マニアを自負しております。それゆえ、餃子に関する面白いネタに対して常にアンテナを張っております。先日、SNS上でショート動画を観ていたら餃子に纏わる深い話がありました。せっかくですので、皆さんにご紹介したいと思います。
内容は以下の通り。
(中国語)「二十岁的时候,应该吃一次外国的披萨,什么东西它都搁在面上。」「四十啦,就得像这中国的饺子,百般滋味都得包在心里。」
(日本語)「20代にはピザを食べろ。あらゆる素材で表面を飾れ。」「40代になったらこれらの素材(様々な感情)を包みこまなければならない。この餃子のように。」
この話は事業で失敗した息子と父親の会話からきたものです。前半部分は父親が発した言葉、後半は父の話を聞いた息子が涙ながら餃子を口に入れた瞬間に発した言葉です。調べてみると、これは『纵有疾风起(風立ちぬ)』という中国ドラマのワンシーンでした。普段ドラマを見る時間がなかなか確保できないので、ネットでストーリーの概要を調べてみました。
大雑把な説明になりますが、このドラマは起業で大成功した主人公が、婚約者の“裏切り”により破産に追い込まれ、人生のどん底を経験。落ち込んだ主人公がその後、親や友人に励まされながら、再起を決意し、創業メンバー4人と一緒に様々な困難を克服し、次々とプロジェクトを獲得し、再度成功をおさめる、というとても前向きなストーリーです。
ドラマタイトルの『纵有疾风起』について補足します。これは「纵有疾风起,人生不言弃。」の一部であり、元々は宮崎駿監督作品『風立ちぬ』からきたものです。ご覧になられた方も多いと思います。実は、題名の「風立ちぬ」は小説家堀辰雄氏の小説に由来します。フランス詩人ポール・ヴァレリー氏の詩『海辺の墓地』の一節を堀辰雄氏は“風たちぬ、いざ生きめやも(Le vent se lève, il faut tenter de vivre.)”と訳したとのことです。
- Le vent se lève, il faut tenter de vivre
- 風たちぬ、いざ生きめやも
- 纵有疾风起,人生不言弃
国や言語が異なりますが、やはり「生きねば」は人類共通のテーマですね。
40代になったら、餃子の食べ時である。
誤解を恐れずにいうと餃子は、ただの食べ物です。ただ、このドラマのように人生において様々な教訓を生むきっかけを作ることもあります。
餃子(心)には様々な味(様々な感情)が包まれていますが、茹でたり、蒸したり、焼いたり、お好みのタレと一緒に食べたり、いろんな楽しみ方ができます。ぜひ餃子を美味しく召し上がってください(人生を謳歌してください)。
そして、中国ドラマに興味のある方は、ぜひ『纵有疾风起』を見てみてくださいね!
参照URL:
・https://www.uulucky.com/show-7331584.html
・https://www.ghibli.jp/kazetachinu/message.html
・https://ja.wikipedia.org/wiki/堀辰雄
・https://ja.wikipedia.org/wiki/ポール・ヴァレリー
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