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幸せのお裾分け

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    普段の生活の中で、「あの人幸せそうだな〜」と思う瞬間はありませんか?その時に皆様はどのように感じられますか?

    私は清緑園を営業するなか、日々、様々なお客さんにお会いします。そして時折、「あ、このお客様、お幸せそうだな〜」と思う瞬間に出くわすことがあります。このような瞬間に立ち会えると、私は思わず微笑み、自分もなんだか幸福を感じます。幸せって意外と簡単に作れて、簡単に人に与えられるものだな〜と思うようになりました。まさに幸せのお裾分けですね。今日は、私がこれまで出くわしたいくつかの瞬間のお話しをします。文章のみですが、読んで頂けた皆様にも同様の幸福を感じていただけたらいいなと思います。

  幸せな瞬間①:こっそり写真を撮る老夫婦

 ある日、ひと組の老夫婦がご来店しました。初めてお目にかかった方々だったので、おそらく巣鴨に観光にこられたんだと思います。スタッフが老夫婦のテーブルに料理を運んでいた瞬間、私も老夫婦の方向を向いていました。すると、奥さまが目をキラキラさせ、笑いながら旦那さんに何かをおっしゃっていました。旦那さんはリュックからスマホを取り出し、老眼のせいなのか、スマホに近付き、低く持って奥さまに向けました。奥さまは清緑園の餃子写真を背景に、他のお客様の視線を避けるように少し体を斜めにして、旦那さまにアイコンタクトで「撮って〜」と合図し、旦那さんは少し手を震えさせながら、「はい、一枚!」。奥さまは少し姿勢を変えて、両手を広げて、目の前の五目湯麺を持つように、一瞬周りの人を見て、誰も見ていないことを確認し、最高な笑顔を旦那さんに見せ、「はい、二枚目!」

 一連の動作が一気呵成、老夫婦の顔には幸せな笑顔がありました。

   若い人であれば、普段何も気にせず写真をバシャバシャ撮られますが、やはり老夫婦は何かを気にしているみたい。でもそのこそこそ写真を撮る様子はとても可愛く見え、お二人の幸せが私にも伝わりました。

  

 幸せな瞬間②:運転技術を競う老夫婦

 一人のお婆ちゃんが店に入ってきました。「何名様ですか?」と聞くと、「二人です」と、しかしもう一人はお見えになっていませんでした。外に行くと、おじいちゃんが1人電動車椅子に座り、なんとか立とうとされていました。私はおじいちゃんを支えながら、店内に移動しましたが、振り向くと、次はお婆ちゃんが電動車椅子を上げようと段差に悪戦苦闘されておりました。おじいちゃんをお席に誘導した後、すぐ助けに行きましたが、この電動車椅子、本当に重かった、笑。

 食事後、お婆ちゃんがおじいちゃんをお店の外に連れて行こうとしておりました。が、おじいちゃんの調子が悪いようでなかなか動けませんでした。私はお婆ちゃんに電動車椅子を店に入れて、そのままおじいちゃんを車椅子に移動させることを勧めました。すると、不思議な光景を目にしました。お婆ちゃんが自ら電動車椅子に座り、前進、後退、角度調整、そして店内の広いところで方向転換し、正確におじいちゃんの側に車椅子を止めました。この操作といったら熟練の技と言わざる得ません。車椅子を止めたとたん、お婆ちゃんがおじいちゃんに「ほら、あなたより上手でしょう」と、自慢げにおっしゃってました。あの表情は忘れられないほど、とても可愛らしく、おじいちゃんも幸せそうな笑顔を見せてくれました。

 幸せな瞬間③:ジャンケンで食事の残りを食べる老夫婦

 ある老夫婦が食事にいらっしゃいました。途中まではかなり順調でしたが、どんどんお腹がいっぱいになってきたのか、焼きそばが少し残ってしまいました。お二方が各々の顔を見ながら、「あなたが食べて」という表情を向けておりました。互いに譲らないまま平行線は続きます。しばらくすると、お二方は頭を近づけ、小さくジャンケンを始めました。何を遊んでいるかと私が不思議に思って見ていたら、お婆ちゃんが残った焼きそばを食べ始めました。なんだか不満そうな表情です。笑 

    推測ですが、おそらくジャンケンで負けた方が残った焼きそばを食べる取り決めだったのでしょう。おじいちゃんはジャンケンに勝ち満足そうな表情をされてましたが、さすがお優しい。最後はお婆ちゃんと一緒に仲良く焼きそばを完食しました。

 やはり、何十年も寄り添う夫婦には仲良く過ごすための秘訣をお持ちですね。遊び心がポイントなのでしょうか。

   以上になりますが、いかがでしたでしょうか?少しでもほっこりされた、癒された、幸せを感じた、という方がいらっしゃれば嬉しいです。それではまた!

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